ガルバリウムの塗装について

2022.03.27

ダイシン塗装のブログをご覧いただき、ありがとうございます。
前回に引き続き、今回もガルバリウム鋼板屋根についてお伝えします。

■ガルバリウム鋼板の塗装方法

ガルバリウム鋼板屋根を塗装する際の手順は、以下の4工程です。
【1】屋根の欠損の有無を確認
【2】屋根洗浄
【3】下地調整
【4】塗装(下塗り・上塗り)

ガルバリウム鋼板屋根ならではの工程もありますので、1工程ずつご紹介します。

【1】屋根の欠損の有無を確認

ガルバリウム鋼板では、大きく変形しているものや、塗膜が剥がれて屋根の下地に漏水している場合は葺き替えやカバー工法といったリフォームを行います。
また、変形によって強風の影響を直接受ける状態であれば、一部が剥がれているケースもあります。
加えて、錆の進行している箇所も入念な確認を怠りません。
なお、塗膜が激しく剥がれているガルバリウム鋼板では、塗装を行うのが難しいという判断を取ります。

【2】屋根洗浄

屋根にこびりついたカビやコケ、古い塗膜などを除去するため、ホースで洗い流します。
他の屋根であればエンジン式の超高圧洗浄機で屋根の汚れを洗い流しますが、ガルバリウム鋼板は外からの圧力に弱いため、高圧洗浄を行うと変形やメッキ剥がれの原因になりかねません。
ホースなどで洗い流すのはそういう理由からです。
屋根洗浄で汚れをしっかりと落としておかなければ、その上から塗装を施してもきちんと密着せず、塗膜の剥がれが早まる原因となります。

【3】下地調整

ヤスリ・電動ブラシなどを用い、古い塗膜や錆を落とす「ケレン作業」を行います。
このケレン作業では、「目粗し」と呼ばれる下地調整が行われます。
目粗しとは、屋根表面をわざとザラザラにする作業。
ガルバリウム鋼板は表面が平らでなめらかなので、塗料が乗りにくいという性質を持っています。この性質を解消し、塗膜の密着力を上げるのが「目粗し」です。

【4】塗装(下塗り・上塗り)

ガルバリウム鋼板には、プライマーと呼ばれる専用の下塗り剤を使用して下塗りを行います。
一方で、上塗り剤には特に決まりはありません。
また、下地が傷んでいる場合は3回塗り・4回塗りというように複数回塗り重ねます。
なお、錆の発生がある場合は、発生箇所の錆をあらかじめ除去し、錆止め剤の塗布が必要です。

●おススメの塗料は2液型のフッ素樹脂塗料

ガルバリウム鋼板屋根におススメな塗料は、以下の3種類

「ハイポンファインⅡ(日本ペイント)」
「デュフロン4Fルーフ(日本ペイント)」
「スーパーザウルス(関西ペイント)」

ガルバリウム鋼板屋根の表面はとてもツルツルしており、塗料が密着しにくいのが難点です。
先ほどもご紹介した通り、表面の目粗し後に非鉄用のプライマーを下塗りとして使用するのですが、このプライマーは防錆力を併せ持っているものでないと表面の白錆発生リスクが高まるため、注意が必要。
そういった意味でも、上塗りで使用するのは耐久性の良い2液型のフッ素樹脂塗料がおススメです。

■ガルバリウム鋼板屋根のリフォームについて

ガルバリウム鋼板屋根のリフォームでは、大きく2つの考え方があります。

【1】定期的な塗装によるメンテナンス
【2】長期間手直しをせず、カバー工法によるメンテナンス

ガルバリウム鋼板の耐用年数は25~30年です。10年おきに塗装を施し、メンテナンスを行うのが基本ですが、塗装をせずに新しい屋根材を上から重ねて設置する「カバー工法」といった方法もあります。
カバー工法は新たな屋根を被せるため、施工時の雨漏りの心配はありませんが、その分塗装よりも費用が高くなりやすいというのがデメリットです。
塗装とカバー工法、どちらのメンテナンスを行うかは現場の状況によっても変わりますが、定期的な塗装でメンテナンスを行いつつ、特に傷みが激しい箇所にだけカバー工法で賄うのが安全面でも建物の見栄え的にもおススメです。

■ガルバリウム鋼板はメンテナンス必須

スレート瓦屋根からカバー工法など、幅広く活用されているガルバリウム鋼板。
中にはメンテナンス不要と謳っている業者もいますが、色あせや錆などが見られる以上はメンテナンスしなければなりません。

前回のブログでご紹介した、錆や色あせ、変形といった主な劣化症状が見られる場合は、塗装によるメンテナンスをご検討ください。
現地調査やご相談などは、お気軽にお問い合わせいただければと思います。

PAGE
TOP